今日はですね、シナリオとショットリストについてです。
いきなりですが、
私たちは時間の中に生きています。
しかも(この宇宙では)時間は現在から未来へと流れていきます。
(現在から過去に行く宇宙もあるらしい、、、)Anyway、
で、シナリオやドラマの場合も、
映画「メメント」みたいな、
時間をさかのぼる演出がなければ、
そのままの時間軸で書いていくわけです。
例えばシナリオ上で、登場人物は、
①駐車場 車で入ってくる。玄関に向かう。
②玄関 玄関から家の中に入る。
③居間 居間で住人と出くわす。殺人を犯す。
④玄関 玄関から逃げる。
のように時間の進行のままに動いていきます。
犯人は玄関に入る時と出て行く時では、
全く心境が違うわけです。
しかし、
これをこのままの順番で撮っていくとすると、
製作サイド的にはちょっと面倒なんです。
どういうことかというと、
撮影をこのシナリオ通りにする場合、
玄関の設定(照明とかカメラ位置とか)を
二回も組まなければならないわけです。
これでは時間と労力をかなり喰いますよね。
そこで出てくるのが「ショットリスト」です。
ショットリストとは、撮影をしていく順番のリストです。
この場合だと、
玄関の撮影を効率的にするために、
そこの撮影を続けて撮ってしまいます。
こんな感じで、
①駐車場
②玄関 玄関から家の中に入る。
③玄関 玄関から逃げる。
④居間
これが、シナリオとショットリストの違いです。
ただ、監督さんの中には、
役者の感情を殺したくないということで、
シナリオの順番のまま撮る方もいます。
(現場の演技で)殺人を犯してから逃げるのと、
(想像でやった)殺人を犯してから逃げるのとでは、
違いがでてくるのかもしれませんね。
監督にしても役者にしても、
予算と時間があればシナリオ通りに撮りたいものです。
でも実際にはそうはいきません。

これに関した面白い話が、
あの有名な「ロッキー」の「エドリアーン!」と叫ぶシーン。
実は、あの一番盛り上がったシーンを先に撮ったというのです!!!
え、どういうこと?!
実はあの映画の順番に撮ったのではなく、
ボコボコに打たれたあの顔の特殊メイクを先に作って、
ラウンドを逆にさかのぼるかたちで、
メイクを徐々に剥がしていったのです!!!
つまり、ショットリストでは、
最終ランドを先に組んだ、ということです。
恐るべしスタローン!
まさにMovie マジック!
こういったところにも映画づくりの面白さがあるのかもしれませんね。
Have a wonderful day!
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