今日はですね、キャラクターの掘り下げについてです。
(哲学の話ではないのでご安心を)
簡単に言うと、 各シーンにおける目的についてです。
さらに作家側(監督側)と役者側の両面からみていきます。 まず役者側から。 よく演技のワークショップに参加すると、
役者は「このシーンの目的を探せ」と言われます。
なぜかと言うと、 人間は何をするにしろ、
ある目的を追及するために行動するからです。
例えば、喉が渇いて水が飲みたかったら、
その飲みたい度合いや状況に応じて動きます。
この「水を飲む」という目的をはっきりさせることで、
役者はより意図的に行動することができるのです。
またその時の体調や環境などによっても、
役者の動きが変わっててきます。
このように、登場人物の動きのを細分化することで、
役者の目的をはっきりさせていきます。 これを「役のブレイクダウン」と言います。 役者はその目的を本(台本)から探し出せ、 と教えられるのです。

実は、ここが隠れたポイントです。
それは何か? どういうことかというと、
目的は分かりずらい本は、
話としてわかりずらい、あまりよくない本ということになります。
ということは、
(ここから作家側、監督側の話ですが)
「ストーリーを作る際には、
登場人物の目的を意識して作る必要がある」、
ということです。
でないと、役者はその役はどんな人物なのか掴めないのです。 グルッと回ってきましたが。 つまり、
役者のワークショップでは、
「役者は作家が書いた登場人物の目的を探せ」 と言われ、 脚本のワークショップでは、
「作家は登場人物の目的をはっきりさせろ」 と言われるわけです。
でもそれが、結局は面白い作品になる。
なんか面白いですよね。
とりあえず【F40】は作る側なので、
本を作る際には、もしくは各シーンにおいても、
登場人物の目的を意識して、
主人公は何を達成したいのか、
を明確にした上ですすめていきたいと思うわけです。